初心を大切に。周囲への感謝を忘れずに。

青山万理子 (徳島市民病院外科)

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徳島大学胸部・内分泌・腫瘍外科に入局し、現在、徳島市民病院外科で勤務しています。研修医2年目に結婚し、入局と同時に現在の勤務先に赴任しました。その後、妊娠し,外科2年目で出産しました。産休取得後,引き続き徳島市民病院で勤務し、現在に至ります。医局としても、徳島市民病院外科としても、妊娠・産休を経て、そのまま復帰することは非常に珍しいケースだったようです。上司の先生方も手探りの状態だったかもしれませんが、温かく見守り、対応してくださいました。

現在は、外科全般に携わっており、特に甲状腺外科専門医の取得を目指しています。当直や待機などは通常通り行っており、私の場合、家族の協力でそのような勤務が可能です。忙しく思うこともありますが、充実した毎日です。

当初は、同級生や後輩に遅れをとるのではないかという焦りや男性医師に負けたくないという意地で必死でしたが、いつも応援し、助けてくれたのは、男性医師や同僚の女性医師、スタッフの方でした。指導医の先生はどんな時でも、色々なことに挑戦させてくれました。周囲の理解と協力のおかげで今の自分があると思います。

現状として、医師、特に外科という分野では、女性の妊娠・出産、男性の子育て参加などの制度などは整っておらず、まだまだ発展途上です。サポートに回って下さる先生方への配慮が不十分な部分も多く、改善すべき問題はたくさんあります。ただし、頑張りたいという意志さえしっかり持っていれば、それを理解し、応援してくれる温かい気持ちや環境はあると思います。

私自身、外科医としても母親としてもまだまだ未熟です。恵まれた指導医や環境のもとで勤務できることに感謝し、今後も頑張りたいと思います。そして、いつかこれを読んでくれた後輩の先生たちのサポートが出来るよう、成長したいと思います。

後輩へのメッセージ

どんな進路を選んでも、平坦ではないし、辛い事はたくさんあります。だからこそ、納得いくまで悩んで自分で決めるべきです。また、一人で仕事は出来ません。常に周囲への感謝を忘れずに。