第3回「総合診療の指導力育成事業(徳島GMラウンド)」
徳島県内で地域医療に携わる若手医師のキャリア形成支援事業の一環として、本年度から実施している教育カンファレンス・教育回診(徳島GMラウンド)の第3回を徳島赤十字病院が担当して開催しました。
今回、1月26日(土)に浦添総合病院の 入江聰五郎 先生をお招きし、以下のプログラムにて開催しました。
1)10時40分~11時50分打合せ(当日の進行、教育回診、講演会)
2)12時30分~ 受付
3)13時00分~15時10分開催挨拶:後藤 哲也(徳島赤十字病院 副院長)
教育回診症例1
4)15時10分~15時20分休憩
5)15時20分~17時35分教育回診症例2
6)17時40分~19時35分講演会「バイタルサインからの臨床診断」
群星沖縄 レクチャーシリーズ
Patient Oriented Teaching実践とポイント
なお、参加者は、53名(初期研修医26名、後期研修医7名、医師14名、看護師3名、薬剤師等2名、学生1名)とこれまでの最多となる盛況でした。徳島赤十字病院以外からの参加者も23名に及び、徳島県の地域医療に従事する方々に、年齢・職種・施設の枠を超えた研修の場を提供する事ができたと考えています。
入江先生は、日本救急医学会専門医で、群星沖縄若手救急懇話会代表世話人をされています。CPVS(Clinical Physiology of Vital Signs Training Course)の生みの親でもある先生の教育回診はバイタリティーにあふれ、初期研修医はもとより後期研修医や指導医までもが引き込まれる内容でした。特に初期研修医を含む若手医師にとって、見過ごしやすいバイタルサインからの臨床診断は刺激的だったのではないでしょうか。
教育回診1では、徳島赤十字病院の谷研修医が中心となり「呼吸困難」の症例について、活発に討論されました。この症例では、COPDの急性増悪と心不全との鑑別が問題であり、バイタルから得られるカテコラミンリリースの状態と身体所見から心不全と判断された症例です。
教育回診2では、同じく徳島赤十字病院の宮本研修医が中心となり、「インフルエンザ肺炎と細菌性肺炎の混合性重症肺炎」の症例について、活発に討論されました。来院時のSpO2、RRと、背面での聴診がキーとなる症例です。
最後に午後5時40分からは、会場を401会議室に移し、講演会「バイタルサインからの臨床診断」を開催しました。