第2回徳島県立海部病院外傷セミナートレーニングコース(平成26年度「指導医養成プログラム事業」)
開 催 日:平成26年6月7日(土)
開催場所:徳島県立海部病院
参加人数:11名(医師、看護師、医学生)
病院に搬送される前の重症外傷傷病者を適切に観察、処置するための一定の概念や手順について学びました。
携行資機材の確認や感染防御、現場の安全確認・事故の内容の把握、傷病者をどう観察しアセスメントするか、緊急度の高い外傷にどのような処置をするか、傷病者からどんな内容を聞くか、病院に何を伝えるかをインストラクターから実際の現場の状況を交えつつわかりやすく教えていただきました。
また、バックボードを使用し傷病者の固定、ヘッドイモビライザーの取り付け、さらには車外救出など災害時や外傷時の知識や技術についても学習しました。
傷病者が体のどこにどのような外傷を負っているかを正確に診断することは、病院の様にさまざまな診断器機がある状況でなければ非常に難しいです。そこで、事故現場で活動する救急隊員は、実際に傷病者の体を診察した結果以外に、「どのような状況で外傷を負ったのか」ということも参考にしています。
具体的には、交通事故で同乗者の死亡や車の横転などの様な状況では、生死に関わる重症の外傷を負っている可能性があるため、一見軽症に見えても第一発見者が1分でも早く119番通報して救急隊を要請する必要があります。この判断をするためにはやはり普段からこの様な講習を通してprehospitalにおける標準的な外傷診療や観察、処置を学んでおくことが重要です。
このコースで学んだことは、今後の外傷診療のみならず医療資源が限られている災害時にも必ず役立つと思われます。今後もこのような勉強会を開催して、徳島県の救急診療の向上に努めたいです。