「第12回総合診療の指導力育成事業(徳島GMラウンド)」

徳島県内で地域医療に携わる若手医師のキャリア形成支援事業の一環として開催している当センター主催「徳島GMラウンド」第12回は平成28年11月19日(土)に徳島市民病院研修ホールにおいて、東京慈恵会医科大学 救急医学講座 主任教授の武田聡先生を講師にお招きし、「救急シミュレーション塾」と題して開催されました。

参加者は38名で、そのうち初期研修医16名が5病院から集まりました。直前に和歌山県沖で地震がおこりましたが、午後1時から午後5時過ぎまで、下記のプログラムで、開会挨拶を徳島市民病院臨床教育センターの田村センター長が行い、司会進行を徳島市民病院臨床教育センターの岸副センター長が勤めました。

【プログラム】

12:30~13:00受付
13:00~14:00講義「いざという時の救急処置を学ぶ!」心肺停止患者さんへの対応
14:10~15:10心肺蘇生(実技):BLSのコンペティション
15:20~16:30講義「いざという時の救急処置を学ぶ!」徐脈頻脈患者への対応、緊急気
道患者さんへの対応、ショックの患者さんへの対応
16:30~17:00実技:徐脈への対応(経皮ペーシング)、頻脈(同期下カルディオバージ
ョン)緊急気道(輪状甲状靭帯穿刺)
17:00~17:20質疑応答

武田先生は、循環器内科としてスタートされ救急医学に携わられ、日本救急医学会および日本循環器病学会の専門医、日本内科学会および日本インターベンション学会の認定医であり、AHA BLS、AHA ACLS、JATEC、JPTECの各instructorのほか、日本DMAT隊員、東京消防庁救急隊指導医を勤められています。

前半の講義では、質の高いCRPを行うために、(1)胸骨圧迫のFractionを 80%より大きく、(2)胸骨圧迫のスピードは100~120/分で、(3)胸骨圧迫の深さは50mm以上に、(4)胸壁の圧迫解除は完全に行い、(5)過換気を避けることが重要であることを「蘇生ガイドライン」に沿って学びました。そして、効果的な胸骨圧迫は、脳血流の増加だけでなく、冠血流の増加にもつながり、これによって心室細動をより長く持続し、より大きく早いものとして、より電気的除細動に反応しやすくするということを頭に入れて実技に望みました。

実技ではSimPadPLUSの品質心肺蘇生法(QCPR)フィードバックを利用して、コンプレッション、人工呼吸やハンズオフ時間のパフォーマンスインジゲータから心肺蘇生法のパフォーマンスを測定しました。行った心肺蘇生法が実際に有効であったかが数値として示されました。参加者は4チームに分かれ、これまで自分たちが身につけてきた心肺蘇生を実施し、チームとしての心肺蘇生法の成果を競いました。優勝チームには講師から記念品が贈られました。

後半では、胸痛を訴えた60歳男性に対するAMLSアセスメントパスウェイを学び、実技で徐脈への対応として経皮ペーシング、頻脈への対応として同期下カルディオバージョン、緊急気道への対応として輪状甲状靭帯穿刺を実習しました。

盛りだくさんの内容でしたが、参加者全員が一緒になりあっという間に4時間あまりが過ぎました。続編を望む意見も多く、何とか機会を設けたいと考えています。