キックオフ記念シンポジウムの開催

徳島県地域医療支援センターキックオフ記念シンポジウムを開催致しました。

2月17日(金)長井記念ホールにて徳島県地域医療支援センターキックオフ記念シンポジウムを開催致しました。

講師に福井大学医学部附属病院総合診療部林寛之教授をお招きし、『地域に息吹を吹き込むER総合診療の秘訣』と題したご講演をいただきました。

1時間があっという間に過ぎてしまうほど親しみやすい魅力あるお人柄と、飽きさせない演出たっぷりのお話に聴衆約200人が引き込まれました。
ERではリスクをはらむケースも多いが、患者を選ばない医師、それこそが総合医であり、地域医療にはもちろん、すべての医師のキャリアとして必要とされる総合診療力の重要性についてたっぷりと語って下さいました。

参加した本学の医学生や研修医を始め、すべての参加者にこのセンターの今後の活動の方向性や果たす役割を理解していただけたのではないかと思います。

講演に先立ちまして、赤池副センター長より当センターの紹介をしていただきました。

講演に先立ちまして、赤池副センター長より当センターの紹介をしていただきました。

座長 谷副センター長より林先生のご経歴を紹介していただき、さぁ!スタートです!

座長 谷副センター長より林先生のご経歴を紹介していただき、さぁ!スタートです!

林先生のご講演に約200人の聴衆が魅了されました。

林先生のご講演に約200人の聴衆が魅了されました。

多職種での臨床倫理カンファレンス

日時:2019年3月24日(日)
場所:徳島県立中央病院3階講堂
講師:稲葉一人先生(中京大学法務総合教育研究機構 教授)
箕岡真子先生(東京大学大学院医学系研究科医療倫理学分野 客員研究員、箕岡医院 内科医)
参加者:53名(医師、看護師、臨床心理士等)

【実施概要】

最初に西村徳島県立中央病院長の挨拶の後、徳島県立中央病院臨床倫理委員会の市原先生から活動報告及び寺嶋先生から徳島県立中央病院で作成したACP「もしもの時のために」について紹介があった。

午前の全判においては、稲葉一人先生から臨床倫理と法についての総論の後で、ご自身が座長として取り纏めを担当された認知症の人の意思決定支援のガイドラインについて解説していただいた。後半は、箕岡真子先生から「DNAR指示とACPアドバンスケアプラニング~ACPは「終末期医療の倫理」の熟慮・発展のプロセスから生まれた産物である~」のタイトルで、急に喧伝されてきたACPが海外から急に持ち込まれた概念のようであるが、日本の臨床現場での丁寧な病状説明と同意確認(I.C.)という取り組みの延長と位置付けて、DNARや事前指示書(LWやAD)をより適切に実施することで包括的なPOLSTという書式に発展させる方向を示していただいた。

午後は、4~5名のグループで2事例の多職種での模擬カンファレンスを行い質疑/全体討論して終了した。

【成果】

講師から講義と模擬カンファレンスにコメントをいただける機会となり、認知症や救急現場から高齢者施設/在宅の医療ケアの場で重要な意思決定支援・ACPについて理解を深めることができた。参加者からは、開催時期が年度末で参加者が少なかったが、もっと多くの同僚に聞かせたかった、来年度も参加したい等の声があった。