「第21回総合診療の指導力育成事業(徳島GMラウンド)」(2/4開催)
徳島県内の地域医療に携わる若手医師のキャリア形成支援事業の一環として、徳島県地域医療支援センター主催「第21回徳島GMラウンド」を徳島市民病院の担当で開催いたしました。
1 開 催
第21回徳島GMラウンド
ハイブリッド方式による開催(Webexによるライブ配信及び会場)
2 日時及び場所
令和5年2月4日(土曜) 13時30分~16時45分
徳島大学病院 日亜ホールwhite【ホール大】(外来診療棟5階)
3 参加者
45名(初期臨床研修医12名、医師20名、医学生3名、事務10名)
会場30名、Web15名
4 スケジュール
13時00分~13時30分
受付(Webexによるライブ配信及び会場)
13時30分~14時45分
開催挨拶:香美 祥二先生(徳島県地域医療支援センター長/徳島大学病院長)
症例検討
発表:原 将巳先生 (徳島市民病院 初期臨床研修医1年次)
松本 真奈先生 (徳島市民病院 初期臨床研修医1年次)
阿部 紗也加先生(徳島市民病院 初期臨床研修医1年次)
座長:橋本 年弘先生(徳島市民病院 臨床教育センター副センター長)
14時45分~15時00分
休憩
15時00分~16時45分
特別講演「地域医療研修を楽しむ10のコツ」
講師:吉村 学先生(宮崎大学医学部地域医療・総合診療医学講座 教授)
座長:三宅 秀則先生(徳島市民病院長)
閉会挨拶:三宅 秀則先生(徳島市民病院長)
総合司会:田村 公一先生(徳島市民病院 臨床教育センター長)
5 報告事項
第21回徳島GMラウンドは、徳島市民病院が共催いたしました。コロナ禍で感染拡大防止のため3回が見送りとなり、前2回がWeb開催でした。コロナ第8波も収束には至らず、全国でも新たな感染があり、予断を許さない状況でありましたが、Webと会場(徳島大学病院日亜ホールwhite)とのハイブリッド方式の開催としました。多くのWeb講演会に参加するようになりましたが、できれば演者と聴衆とが時間と空間を共有しての会を開きたいとの考えからでした。当日は、初期臨床研修医12名、医師20名、医学生3名、事務10名の計45名の参加となりました。
症例検討は、繰り返す下痢と食欲不振で当院救急外来に紹介された69歳女性で、医療面接から始まり身体所見をとってから、検査をすすめ潰瘍性大腸炎の診断に至り、治療を開始するも経過中に消化管穿孔を生じ不幸な転帰をたどった患者さんでした。他の病院の研修医とも討論を重ねながら検討を進め、最後に吉村先生から臨床推論を行っていく上でのアドヴァイスをいただきました。
特別講演では、地域医療研修への宮崎大学の取り組みについて紹介いただきました。医学生の段階で「地域包括ケア実習」として県内全市町村に1ヶ月間滞在し、医療だけでなく保険、介護、福祉についても学んでいること、春に新聞の見開き一面に「宮崎の医療を支えたい」と題して全面広告を出し、その年の研修医全員の紹介を写真付き掲載し、県民に「医師養成に協力を!」と呼びかけているとのことでした。地域医療研修を楽しむ10のコツは、研修医だけでなく、指導医や医学生、パラメディカルにとっても有益なものでした。
最後に、徳島県地域医療支援センターの皆様、臨床研修指定病院をはじめ県内医療機関の皆様のご協力を得て第21回徳島GMラウンドを開催することができましたことに御礼申し上げます。地域医療を担う若手医師のキャリア形成、そのための指導医の指導力向上にも、徳島県の医療関係者が今後も取り組みを続けられることを願います。