自己心膜を用いた大動脈形成術の実際

開催日:平成29年2月17日(金)
開催場所:パークウェストン
受講者:医師13名
コメディカル16名

大動脈弁狭窄症に対する治療法として、人工弁(生体弁・機械弁)を用いた大動脈弁置換術が一般に行われている。一方で、「異物」である人工弁を体内に入れることに抵抗を感じる患者さんや、希ですが術後に拒絶反応を起こすリスク、またワルファリンを服用するために食事制限や運動制限など、術後QOLを少なからず低下させる場合がある。

尾崎先生の「自己心膜を使用した大動脈弁形成術」は、自己心膜を使用し、弁を形成する手術法で、拒絶反応はなく、術後ワルファリンを服用する必要も無い。また日本人に多い狭小弁輪患者での術後圧格差も少ないのが特徴で、術後 QOL向上が期待出来る手法である。
また今後成長する心臓疾患患児での小児心臓血管外科でも本法使用が拡がっている。

徳島大学病院でも本法導入にあたり、その手技・メリットを広く認知して頂くために、本法の特徴について尾崎先生にお話し頂いた。

今回、手術手技に関する講演会であり、医師・手術室及び循環器・集中治療病棟を中心とした看護師・手術ME技師・検査技師・学生など幅広い参加を得た。

他業種域から参加を得たことで、本手技に関する意義に関して理解頂けたと思う。
今後実施にあたっての、各々の専門領域での課題点や疑問点を考えてもらい、より安全に実施出来うる体制形成の一助になると考える。