「第9回総合診療の指導力育成事業(徳島GMラウンド)」
徳島県内で地域医療に携わる若手医師のキャリア形成支援事業の一環として、平成27年7月18日に吉野川医療センターで「第9回徳島GMラウンド」が開催されました。
講師に大船中央病院副院長・内科部長の須藤博先生をお迎えし、初期研修医13人(院内3人、院外10人)、指導医12人(院内4人、院外8人)、学生13人、その他職種11人の計49人が参加しました。プログラムは下記の通りです。
プログラム
12:30~13:00:受付
13:00~13:30:開催挨拶 橋本寛文(吉野川医療センター院長)
安井夏生(徳島県地域医療支援センター長)
13:10~14:30:症例検討1
14:30~14:45:休憩
14:45~16:00:症例検討2
15:15~16:30:休憩
16:30~18:00:レクチャー・質疑応答
18:00~ 閉会挨拶:河野和弘(吉野川医療センター診療部長)
19:00~懇親会(須藤先生を囲む会) パークウェストンにて
須藤博先生は医学教育にも造詣が深く、全国を公演して回られています。また、徳島GMラウンドと同様の勉強会である大船GIMカンファレンスを10年前から主催されていて、すでに30回を数えています。
症例検討1は「発熱が主訴のクローン病」、小ネタの「節々の痛みが主訴の大動脈解離」をはさんで、症例検討2は「下剤による低カリウム血症」でした。問診、診察からどのように疾患に近づいていくか、その過程を身体所見を中心に丁寧に講義していいただきました。初めは下を向いて固まっていた研修医や学生さんも先生のユニークな喋りやスライドに徐々に慣れて、最後の方は活発にディスカッションに参加していました。また、鑑別診断についてのまとめも好評でした。
講演会「SpPinな身体所見」(特異度(Specificity)の高い所見が陽性(positive)のとき、その疾患の診断 (Rule in)に役立つ)は、難しそうなタイトルでしたが、具体的な症例や、あるいは先生の体験を元に非常にわかりやすく講演していただきました。本当は重大な身体所見なのに、検査法がどんどん進歩していく昨今、ともすれば見逃してしまいがちな所見を見逃さない。指導医にとっても身につまされる講演でした。
最後になりますが、徳島大学、徳島赤十字病院、徳島市民病院など多くの施設から医師、学生に参加していただき、無事に第9回徳島GMラウンドを終了することが出来ました。厚く御礼申し上げます。