出会いや縁を大切に

大山拓朗 (徳島大学病院麻酔科)

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『なぜ卒業した大学や地元である四国の病院ではなく関東にある当院を志望されたのですか』、マッチングの面接を担当されていた先生に聞かれた質問がこのような内容だったと思います。私が初期研修医として2年間学ばせていただいたがん・感染症センター都立駒込病院は都道府県がん診療連携拠点病院であり、主にがん医療を提供する医療機関でした。手術に興味があったこと、また手術が必要になる疾患には悪性疾患が多く、がん専門病院の手術を見てみたいというのが主な志望動機でした。当時は2020年のオリンピック開催地が東京にはまだ決まっていませんでしたが、四国以外で暮らしたことがなかった私は初期研修期間のうちは東京で暮らしてみたいと思ったのも志望動機であったことを面接で答えたような気がします。

外科は食道、胃、肝・胆・膵、呼吸器、大腸、乳腺と臓器別になっており、術前カンファレンスは合同で行われ、毎週熱い議論を目の当たりにすることができました。後期研修も残りたい気持ちが徐々に大きくなりましたが、後期研修からは徳島に戻ることを選択しました。同期のほとんどは後期研修も残るか東京都内の大学の医局に入局していました。

初期研修の2年間で常に刺激を与えてくれる同期や先輩、後輩、指導医に出会うことが出来ました。教わったことを土台にして、後期研修からは少しでも徳島の医療に貢献できるよう日々成長していこうと思って働いています。研修する病院がどこであっても多くの出会いがあり、多くのことを学ばせていただけると思います。マッチングもあって第一希望の病院での研修が叶わないこともあるとは思いますが、マッチした病院には縁があり、素敵な出会いがあると思います。出会いを大切にしながら充実した研修を送ってください。

後輩へのメッセージ

初期研修医の頃は他の研修医の先生と比較して焦ったりすることもあると思います。毎日一つ新しいことを学べたら昨日の自分よりは確実に成長しているはずですし、2年間続けられればたくさんのことを身につけられていると思います。充実した研修をおくってください。